松川事件は14年の歳月と5回に及ぶ裁判で、1963年9月12日、全員の無罪が確定しました。翌年9月12日、松川のたたかいに参加された方々によって「二度と松川をくりかえさせないために」松川勝利の記念碑「松川の塔」を建立しました。
その碑文には「人民が力を結集すると如何に強力になるかということの、これは人民勝利の記念塔である」と、松川事件の発生から裁判で勝利するまでの活動や教訓が刻まれ、今に伝えています。
本年は、松川の塔を建立して60年。NPO松川運動記念会は、9月14日、福島大学と松川記念塔公園を会場に松川記念塔建立60周年記念集会を開催しました。
記念講演 村井敏邦さん 一橋大学名誉教授 龍谷大学名誉教授 弁護士
開会式で中井勝己副理事長は、主催者を代表し、参加にお礼を述べ、「下山、三鷹、松川の国鉄三大謀略事件は戦後間もなく発生。松川事件では20人が逮捕・起訴された。松川運動は全国に広がり国民の力で無罪を勝ち取った意味は大きい。これを記念し松川の塔を建立。今年、60周年を迎えた。これを記念して集会を開催できることは、貴重なこと。今日は刑事法学者の村井敏邦先生の講演で有意義な時間をお過ごし下さい」と、挨拶しました。
初澤敏生前松川資料室長・福島大学教授は、「松川事件は、1963年9月12日、最高裁で全員無罪が確定した。翌年、これを記念して松対協、松川守る会に参加した人たちによって『二度と松川をくりかえさせないために』松川の塔を建立、今年60年を迎えました。60年経過したいまも冤罪はなくならない。再審の扉は開かない。これからも松川の経験を引き継いでもらいたい」と、挨拶しました。